令和元年第3回定例会 決算特別委員会 文教委員会所管質疑

令和元年10月10日、決算特別委員会にて文教委員会所管質疑を行いました。

主な質問項目

  • 教育改革について

詳細は以下をご覧ください。

教育改革について

それでは質問をしてまいります。
一般質問で校則を廃止をして社会で通用するリーガル教育をとの提案をいたしましたが、関連して質問いたします。
千代田区立の麹町中学校の工藤勇一校長の公立学校の当たり前をやめた革命的学校の教育改革が、今までよりも学力の向上も達成するなど、確かな実績も残していることから、学校説明会や視察に多くの人を集め、入学希望者が殺到していると聞きます。世田谷区立中も含めた他の普通の公立中学校と何が違うのかというと、一番目には、中間、期末の定期テストを廃止をし、教科の節目ごとに範囲が狭く、生徒の負担も少ない単元テストを実施し、その結果、理解度も増したということ、二番目は、この単元テストは点数が悪ければ同じ内容の再テストを受けること、そしてリベンジすることが可能だということ、三番目には、再テストの点数が成績に反映される仕組みで、わからなかったところを勉強し、わかるようになることを目指しているとのことです。
四番目は、何の役にも立たない宿題は一切なしで、生徒はそれであいた時間を自分のために使えるようになった。麹町中独自のスケジュール帳で時間を自主的に管理をし、宿題のかわりに自習する生徒を後押しする制度も確立をしています。
五番目には、クラス担任制を廃止をし、学年を担当する全ての教員がチームで担当する仕組みを取り入れております。生徒は苦手な先生から解放され、それぞれの課題ごとに自分に合った先生を相談相手として選択することが可能となり、生徒と教員の距離を縮め、信頼関係の構築に成功しています。
六番目には、教育目標として掲げる自立に必要のない校則は全て廃止ということです。
七番目に、授業は教材を問わない。つまり、教科書で学ぶ生徒もいれば、タブレットを使って学ぶ生徒、さらには学習塾の教材を使って学ぶ生徒まで全てオーケー、授業時間で一つでも成長できる時間にと取り組んでいます。
工藤校長いわく、これらは生徒が何でも自由ですよということではなく、学びの手段やその中身も自分で決める自立のための訓練をしているにほかならない。学校でどうでもいいことにこだわるのは人生の無駄、学校は世の中のルールと同じでいい、余計なルールは要らない。そして、生徒に決定する権限を譲渡し、そのかわりに目標を示すことが学校や教師の役割だとしています。
普通の公立校がだめな理由は、目的のないことをやっている。目的のない行事や教育を積み重ねるのは子どもに対して罪深いことだ。また、日本の受験制度は記憶力がよくて多くの情報をインプットして、解答用紙にアウトプットする力をはかるものだが、この学力はそんなに重要ではない。学力を上げることは、わかるものとわからないものを明確にし、わからないものをわかるようにすること、子どもに必要なのはテストの点数を上げることではなく、学力を上げるための能力を身につけることだとしています。
私は、この工藤校長の改革を高く評価をいたします。教育の目的や成果指標が大きく変わろうとする今、子どもたちが変化を続ける社会で生き抜く力を育てるため、目的と手段を取り違えないこと、子どもの自立に向け、自主性を育て、任せることが必要で、世田谷の区立学校でも実践すべきと考えます。
そこで、教育長に伺いたいのですが、世田谷区立の学校でも、校長の考えにより、各学校ごとに特色のある教育を実施しておりますけれども、千代田区の教育委員会が認めている麹町中学校の工藤校長が実施した全ての改革は、世田谷区の教育委員会では許容できると考えていいということですよね。そのことにお答えをいただきたいということと、ここで挙げさせていただいた七つの改革を紹介をいたしましたけれども、それぞれについて世田谷区としてどう考え、可能なのかどうかお答えをいただきたいと思います。

渡部 教育長

世田谷区においても、学校の特色を生かした取り組みを推進しています。世田谷区としての特色を生かした世田谷マネジメントスタンダードを作成し、校長が地域、家庭の理解や信頼を得ながら、それぞれの学校の特色を生かした学校運営ができるようにしてございます。
委員よりお話をいただいた点についてでございます。学習においては、指導と評価は一体であり、指導を行った後、または指導の途中でも教員は子どもの学習状況を把握し、個としての学び、全体の学びを把握しながら進めています。そのため、単元ごとのミニテスト、ノートの点検、指導、子どもの目標に応じて自己評価ができるようにしております。もちろん、ミニテストなどを行って教員に質問してリベンジをするという子どもたちもおります。区切りごとに今のテストを目標に、ミニテストの結果をもとに繰り返すという事例もございます。
また、宿題についてでございますが、一律の宿題ではなくて、少しずつ自分の学びに必要な学習を進めることを奨励する学校も出てきてございます。また、クラス担任制についてでございますが、子どもを複数の目で多面に見ることは必要なことであるというふうに考えています。小学校では、学年の担任や養護教諭等、誰にでも相談できる仕組み、学年の誰の先生のところにも行っていいよという話をしています。中学校では学年団で見るようにしています。
校則については、現在見直しをしているところでございます。中には、スローガン的なものがあったり、学びのスタンダード的なものもあります。例えば、みんなで助け合おうとか挨拶をしようというのもございます。それぞれに合ったものに転換させていきたいと思います。麹町中のよい点については、十分に参考にさせていただきたいと考えております。

今の御回答だと、参考にしてやっていきたいということですけれども、現状では全て取り入れているわけではありませんよね。ですから、この麹町中学でやった改革はさまざまなメディアが取り上げておりまして、情報に敏感な世田谷の保護者の皆さんから、麹町中学のやったような改革を取り入れる要望が出るのは必至だと思います。ですから、可能なものから世田谷区の学校でも実施することを求めてまいりたいと思いますので、しっかり親御さんの要望、子どもさんの要望を取り入れて、改革が目的ではありませんので、子どもたちの学びや学力の向上に向けた改革を、世田谷の公立校でも麹町中学の例を参考にしっかり取り組んでいただきたいということを要望したいと思います。
新しく文科大臣になった萩生田さんも、子どもは実験台ではないので、しっかり子どものためになる教育をしていくというようなことを言っております。ICT教育とか、いろいろ教育産業の流れもあると思いますけれども、子どもの学力を向上させるということが目標でありますから、それと自立を育むということですね。そういう目的がずれないように、目的と手段を履き違えないようにしていただきたいと……。

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