2014年2月25日第一回定例会一般質問 世田谷区議会議員あべ力也


2014年2月第一回定例会一般質問あべ力也

はじめに、せたがや文化財団について伺います。三軒茶屋のキャロットタワーの一角に現在開かずの間となっている「八角堂」という施設がありますが、ここに環境をテーマにしたジオラマが昨年の初頭から設置され、約1年も放置されていると聞き、調べてみますと様々な問題を内包していることがわかりました。まず、このジオラマはどこから来たのか?2012年の5月12日から8月12日まで韓国の麗水(ヨス)で麗水国際博覧会が開かれました。そこの日本館に展示するため、地球産業文化研究所(GISPRI)が作成したもので、「森・里・海の連環による豊かな海づくり」がタイトルです。
研究所は博覧会終了後、引受先を募集し、手をあげたのが世田谷文化財団というわけです。
地球産業文化研究所のホームページには、世田谷で2013年3月に公開予定とありますが、一年が経とうとするも、いまだに公開されていません。なぜ、1年もの間公開しなかったのか?また、設置に200数十万円かかったと聞いていますが、正確にはいくら支出しているのか、まず聞きます。
問題は、なぜ世田谷文化財団が引き取ったのか?ということです。
それはせたがや文化財団の理事長が地球産業文化研究所の理事をしている事と関係はあるのか?見解をお聞きします。また、地球産業文化研究所の理事の報酬は、あるのでしょうか?伺います。

次に、せたがや文化財団と文化生活情報センターの人事についてです。現在せたがや文化財団の理事長は、文化生活情報センターの館長を兼務しています。前任の理事長は兼務していませんでしたが、なぜ権限の一人への集中を容認し続けているのか?理由をお示し頂きたいと思います。また、外部団体の理事などの職務との兼任についても伺っておきます。
せたがや文化財団の理事長は無報酬と聞きますが、規定を作成した時点での無報酬とした理由があったと思います。報酬を得ている理事の兼務と整合性があるのかお聞きします。
また、文化生活情報センターの館長の勤務は週に2日、月に8日と聞きますが、館長職の報酬はいくらなのか?またその算定の根拠をお示しください。
財団の人事を含め、ほとんど全ての決定権者は理事長です。大きな決定権を持つ理事長の勤務はどのような状況で、どのような決まりになっているのか伺います。

こうした問題を調べて行くうちに、せたがや文化財団全体の問題として、雇用に関し極めて大きな問題があることに気づきました。それは、せたがや文化財団は、働く方と「個人業務委託」という名目で契約し、その実情は長期間反復継続して契約を更新し、雇用と同じ勤務実態であるにもかかわらず、非雇用扱いの「偽装雇用」している問題です。「個人業務委託」契約で働く皆さんは、雇用扱いから除外されるため社会保険も年金もありません。中には最長12年間契約を更新している方もいらっしゃると聞きます。財団で働く方は常勤職員、区派遣職員、非常勤職員、臨時職員、「個人業務委託」者に分けられるようですが、それぞれの内訳人数と「個人業務委託」者の継続契約の内訳をお示しください。自治体の外郭団体は労働契約法の制約を受けますが、同法(第2条第1項)では、「労働者」を定義しています。特に留意すべき点は、「請負」や「委託」という形式をとっていても、実態として使用者の指揮命令のもとに働き、その報酬として賃金を受けていれば、「労働者」になるということです。つまり財団で働く「個人業務委託」者は「労働者」ということです。ブラック企業に対する注意喚起や指導を行なうべき行政自らの外郭団体がブラック企業よりもブラックだというのでは働く側も救われないのではないですか?

この問題の責任者は誰なのか?責任の所在と、どのように責任を取るのか明確にして頂きたいと思います。私はこの際、外郭団体全体の規定や組織体系を総点検し、見直すべきだと思います。特に問題が露見した「せたがや文化財団」については、人事を一新して新体制に大掃除すべきだと考えますが、区長の見解を求めます。また、この件については予算特別委員会に参考人として理事長を招致すべきだと考えます。

次に、世田谷区の情報提供について伺います。決算特別委員会で提案した災害アプリの提供が昨年の12月に始まりました。迅速な決定と対応を評価します。
また今般の当初予算で、子育て中の区民に向けた「子育てコンシェルジュ」を本年9月に、また産業振興公社が世田谷区の観光を切り口にアプリをなるべく早い時期に提供するとのことであります。この間他自治体の動きを見てみますと、杉並区の「ゴミ出しルールアプリ」、鯖江市では、オープンデータの提供により80個のアプリが誕生しているなどで、世田谷区でも区民がどんなアプリがあったら便利かアイディアを募ってみたらいかがでしょうか?さしあたり私からは、救急医療に関する情報の提供や、災害弱者の支援、高齢者の地域包括ケアシステムへの応用を提案しますが、
見解を伺います。

次に、学校の制服のリサイクルについて伺います。子どもの貧困が社会問題となっている昨今、学校で必要とされる制服や備品への金銭的な負担を大変だと感じている家庭もあり、身体の成長の激しい年頃でもあるにもかかわらず、身体にあったものを新たに購入できないといった悩みを抱える子どももいるとのことです。この問題については今までPTAが中心になって各校で自主的な運営が行なわれてきていると聞きますが、子どもにとって、あまり知られたくないことを自分の友達の不父兄に知られてしまう不都合や、年度年度でメンバーの変わるPTAの皆さんにそうした制度を継続して負担して頂くには、認識の度合いも人により変わったりと、善意に頼るだけでは難しいようです。先般玉川中学PTAOBのかたから学校が率先して制服のリサイクル、リユースを呼びかけ、制度として定着させることは出来ないかとのご相談がありました。教育長の見解を伺います。

次に、成人歯科検診について伺います。区から、40歳から70歳まで5年ごとに、お知らせを送付し、一部負担200円で歯科検診を受けられるというものです。歯科事業者にとっては顧客を獲得する一つの機会となっているとのことです。以前は無料歯科検診として実施していましたが、前回私が質問をした以降に一部負担と改正されました。私が問題だと思うのは、世田谷区に760の歯科診療所があるにもかかわらず、この検診を請け負える歯科診療所はこの内の56.7%の431歯科診療所にすぎないということです。つまり329の歯科診療所は蚊帳の外なのです。両者にどのような違いがあるのかというと、歯科医師会加入の歯科診療所のみが請け負えるとのことです。なぜ、歯科医師会加入の診療所と未加入の歯科診療所を世田谷区の施策の中で差別するのか?合理的な理由が見当たりません。歯科検診の案内には次の歯科診療所で成人検診が受けられますとして歯科医師会加入の歯科医師の一覧が貼付されています。成人歯科検診にかかる予算額は4000万円です。また、世田谷区歯科医師会への委託事業全体の概算は約2億4700万円です。税金をきちんと払っているにもかかわらず、この施策からまさに外されている善良な歯科医師の皆さんのお気持ちを察すると、現状の差別に怒りすら覚えます。対比のために医師会加入診療所の構成率を示しておきますが、80.8%と高加入率で、区との各種委託事業を引き受ける団体として問題はより小さいと思います。世田谷区は早急に差別を撤廃して、区内全ての歯科診療所で区民が等しく成人歯科検診を受診できる環境整備に取り組むべきです。見解を伺います。

次に、空き家対策についてですが、台東区では管理されていない空き家を取り壊せる空き家管理条例の制定目指しています。また、文京区では地震などの災害時に倒壊の恐れのある危険な空き家をなくすために、解体し更地となった土地を区が借り受けて利用する事業を始めます。世田谷区でも条例整備の検討が進められていますが、こうした周辺区の取り組みを取り入れた検討も必要です。条例の検討状況と今後の見通しを伺います。