2013年第一回定例会予算案に対する賛成の立場から意見開陳(減税世田谷あべ力也)3/27



2013年第一回定例会予算案に対する意見開陳(減税世田谷あべ力也)

予算案に賛成の立場から意見と要望を申し上げます。
 一票の格差違憲判決に続く広島、岡山高裁の選挙無効の判決は国会の不作為を非難する司法判断であり、2.43倍は法の下の平等に反するものです。今後、他の高裁でも同じ判決がだされることも予想され、年内の衆議院再選挙も取りただされています。早急な違憲状態解消に向け、立法機関としての役割をはたすべきです。

 政権交代により誕生した安倍政権の景気対策の提示は順当で、これが円安・株高のきっかけになったといっていいでしょうが、株価急騰の真の理由は、民主党政権が緊縮財政至上主義の政策運営を示したため、経済心理が凍りついてしまっていたわけで、民主党政権の失策にあると言っていいのではないでしょうか。政策運営の下手な政権の後を継ぐ政権は、幸運な政権と言えます。
安倍総理が民主党議員の質問に「政治は結果だ」といったことはその通りだとも思います。
 ただ、政策が効果として実感できるまでのタイムラグを埋めるために、安倍首相の要請に応えるかたちで給与引き上げを表明している企業もありますが、企業が給与を上げるとしても、それは正社員からであり、決して、契約社員やアルバイトのためではありません。
 また、株高は大方の庶民には関係のない話であり、「資産・所得格差の拡大」に一役買っています。
 加えて、「アベノミクス」の“3本の矢”である(1)大胆な金融政策(2)機動的な財政政策(3)民間投資を喚起する成長戦略は、若者層を中心とした低所得者層を“貧困層”に突き落とす可能性すら含んでいます。
 もちろん、物価の上昇に見合うだけ、賃金が上昇すれば問題はないのですが、現実的ではなく、低所得の若者層ほど生活苦を強いられることになるのではないでしょうか。
 デフレ経済脱却のため、安倍首相が打ち出した消費者物価上昇率の年率2%というインフレ目標は、1980年代後半のバブル経済期においても上昇したことのない水準であります。
 もっとも、円安による影響でエネルギーや食料品価格が上昇する輸入インフレにより、消費者物価が2%上昇する可能性はありますが、安倍首相が求める「デフレ脱却における消費者物価の2%上昇」は輸入インフレ部分を含んでいないため、本来の安倍政権が目指す物価上昇に輸入インフレが上乗せされる可能性があります。
 絶好調のアベノミクスがもたらすインフレは、本当に正義の味方なのかしっかり見極めていかなければなりません。
 「取り戻す」が合い言葉の安倍政権は、文字通り「権力を取り戻したわけですが」郵政解散選挙後に、数を背景にした強引な政権運営が格差社会を助長し政権交代つながったことを忘れないでたきたいと思います。
セーフティーネットの再構築により、成長戦略による副産物である格差に対する手当てをしっかりすべきです。

さて、少子高齢化は、日本の重要課題のひとつです。最近のデーターによりますと、2035年東京都の平均年齢は50歳を超えるとのことです。
高齢者の5人に一人が、一人暮らしという状況の中で、来年度始まる「高齢者の見守りネットワーク事業」など、地域で安心して暮らせる社会の構築が求められるますが、この事業を進めるに当たっては、権利能力のない、責任の所在のはっきりしない特定の任意団体などに専属的に権限を持たせるのは問題があります。また、個人情報の取り扱いやプライバシーに関することは、本人の承諾を得ることが前提です。また、この事業に関わる方の個人情報の取り扱いや守秘義務等に関するエンパワーメントも欠かすことはできません。個人の尊厳と意思を尊重した制度を確立するよう要望します。

少子高齢化より国全体では人口減少に転じてきているものの都市部では、働き盛りの子育て世代の転入が増加しており、特に世田谷ではその傾向が顕著です。このため予算配分は子育て、社会保障、福祉分野の比重が突出しています。杉並区をはじめいくつかの自治体で、保育園には入れず待機児童となってしまった子どもを持つお母さんたちから、自治体に対して不服申し立てが出されていますが、待機児童数トップの世田谷区も不服申し立てが出されてもおかしくはありません。改めて待機児童解消に向けあらゆる思考と方法を検討し実行することを求めておきます。

マスコミ報道でも取り上げられた「子宮頸がんワクチン接種」の副作用については、厚生労働省の調査で、ワクチン接種後に失神などの症状を起こした女性が812人いることがわかりました。来年度から予防接種法にもとづく定期接種になりますが、本人と保護者への適切な情報提供を要望しておきます。

インフラ老朽化対策といつ起こるかわからない首都直下型地震に備えた防災対策は行政施設整備における優先課題です。
庁舎整備問題はこうした課題解決の観点からも検討されなければなりません。財政的に難しいという議論になりがちですが、定期借地権による資金の捻出など、豊島区のようにお金をかけずに建て替えを進める知恵も絞りつつ早急に検討するように要望しておきます。

以前に質問と要望をしていますが、現在、災害発生時の議会の役割が明確ではありません。行政側との情報の共有と同時に役割を果たすためにも、災害対策本部に議会の代表者たとえば議長がメンバーになることを改めて要望しておきます。

これまで、区で開催する意見交換会や区で実施する意見募集等は、各種関係団体の代表者や、公募で参加者を募った場合でも、どちらかと言えば、日頃から区政に何らかの関係や関心の高い方が中心であり、その結果、サンプルとしてはいつも同じような方々から同じ意見を伺ってきた状況があり、区民意見に偏りがなかったか、危惧してきました。
この点区長の実施した、無作為抽出で参加者を募った「区民ワークショップ」による区民意見の聴取には一定の評価をしたいと思います。
区民参加や意見聴取を行う場合には、これまで区に意見を寄せてこなかった区民のみなさんの声を集め、参加を求めていくことが重要です。従前の方法による意見収集も当然大切な手法ではありますが、新たな手法としての無作為抽出による意見収集をさらに拡大することを求めておきます。

「厳しい財政状況」というのが、役人のみなさんの常套句でありますが、全国のすべての自治体の中で、世田谷区の財政はうらやまれるほど豊かであります。財政の厳しさは、世田谷区行政そのものが作出したものに他なりません。昨年の決算時に指摘したように、他の事業に振り向けることができたはずの予算が、不用額として100億円を超えている状況を改善し適正で厳格な予算査定においては不用額をいくらまで圧縮できるかの明確にして頂くことも必要ではないでしょうか。

行財政改革による区民負担を理解してもらうには、区民に痛みを強いる前に議会も役人も自ら身を切る改革を進めなければなりません。
区民負担や税金によらない自主財源の確保にも知恵を絞るべきです。

また、改めて申し上げますが、選挙管理委員会委員の報酬は委員長が月額287000円委員長職務代理者が249000円委員が238000円で活動実績はおおよそ一月3.6日であります。これまでも、批判があったのは、自治法上は議会の選挙によるとしているだけで、立候補者もいないのに当選者が決定するというきわめて不思議な選出方法や実労働と報酬のバランスから日当制への移行を実施している自治体もあるという現状です。
選挙管理委員会委員をはじめとした行政委員の報酬、選出方法、活動内容、出席日数など区民に、いままで一度も世田谷区の広報紙「区のお知らせ」に掲載したことがないと言うことに驚きを禁じ得ません。「区のお知らせ」で区民への情報提供を要望しておきます。

減税世田谷は、既成の政党からの脱却、議会や役所の因習を打破し、前例や既得権に縛られない改革を推進することにより、
これからも「税金で食べている側が楽をして、税金を払う側が苦労する社会を是正する」提言を続けてまいります。