平25・12号陳情の審査 あべ力也



平成25年11月15日
環境総合対策質の陳情内容に対する区の説明は以下の通り、よってこれらを勘案し「継続」という態度表明をいたしました。

陳情の要旨につきましては、「世田谷区議会として、地方自治法第99条に基づき、国へ
『原発の再稼動をやめるよう国に求める意見書』を採択し、提出するよう要請する」ものです。

陳情の理由の内容については、次の5点であると考えます。
① 「さよなら原発!世田谷の会」の世田谷区内の測定では、放射線量がいまだ安心できる線量になっていない公園がある。
② 群馬県川場村にある世田谷区民健康村は、「さよなら原発!世田谷の会」が5月4日に測定したところ、山林や道路の空間放射線量はいまなお高く、散歩やハイキングに適した環境になっていない。
③ 毎日の食生活において、特に幼い子どもを持つ家庭では放射能汚染を気にしながらの生活となっており、体への影響が危惧される。
④ 福島第一原子力発電所の汚染水は増え続けており、重大な異常事象(レベル3)と評価されている。この海洋汚染の結果は世界の安全を脅かすと思われる。
⑤ 原子力規制委員会は「新規制基準」を策定し、再稼動の審査を開始しているが、福島第一原子力発電所の事故原因も未解明なままの安全審査には疑問があり、このような状況下での原子力発電所の再稼動は強行すべきでない。

次に、陳情の理由について、区の対応等を説明します。
なお、国の対応につきましては、区として答える立場ではありませんが、新聞、ホームページ等で公表されている資料を基に説明させていただきます。

① 世田谷区の公園の放射線量です。

( 平成25年10月16日に、ねこじゃらし公園で放射線量を測定した結果、通常の値の範囲内(毎時0.052~0.074マイクロシーベルト)であることを確認しております。)
  区の管理地(公共施設や道路)において、高い空間放射線量の情報提供があった場合は、区で再測定を行い、毎時0.23マイクロシーベルトを超えた箇所は必要に応じて線量の低減措置を講じています。 平成25年度以降、区民からの情報提供はございません。

② 区民健康村の空間放射線量についてです。

川場村移動教室での児童の移動場所を中心に平成23年10月より毎月1回測定を実施し、ホームページで公表しています。
ふじやまビレッジ、なかのビレッジについては、平成25年10月24日に測定し毎時0.23マイクロシーベルト以下でした。(なかのビレッジ農作業畑毎時0.212マイクロシーベルト)
川場村移動教室については、放射線の専門家による線量評価や川場村、区の除染作業を踏まえ、子どもたちの安全を確保しながら、事業を実施しています。

③ 食品の放射能汚染の影響についてです。

平成24年4月より、区立小・中学校、幼稚園で提供される給食、区内流通食品について区独自の放射線物質検査を実施しています。
また、平成24年10月より、区民が持ち込んだ食品を自身で測定する食品の放射線物質検査を実施しています。平成25年10月検査分では、放射性物質が検出されませんでした。

④ 福島第一原子力発電所の汚染水の流出についてです。

平成25年9月3日、原子力災害対策本部において「汚染水問題に関する基本方針」を決定しました。
その概要によりますと、深刻化する汚染水問題を根本的に解決することが急務であり、今後、東京電力任せにするのでなく、国が全面にでて、必要な対策を実行していくこととしています。毎日、大量の地下水が原子炉建屋内に流入し、この地下水が汚染水となって原子炉建屋の地下や建屋海側のトレンチ(配管や電源ケーブルを通す地下トンネルのような空間)にたまり続けていることが根本原因であり、その解決に向け、「汚染源を取り除く」「汚染源に水を近づけない」「汚染水をもらさない」の3点を基本方針とし、緊急対策の実施及び抜本対策を講じていくとしています。

⑤ 福島第一原子力発電所の事故原因が未解明なままの安全審査には疑問があり、このような状況下での原子力発電所の再稼動は行うべきでない。

    これにつきましては、現在の原子力発電所再稼動申請の状況等現況について説明させていただきます。
    平成24年9月、専門的な知見に基づき中立公正な立場から独立して原子力安全規制に関する職務を担う機関として原子力規制委員会が設置されました。
(原子力規制委員会設置法)
平成25年7月 「新規制基準」が施行され、定期検査などにより稼動が停止されている原子炉を稼動(再稼動)させるためには、「新規制基準」に適合しているか否かについて、原子力規制委員会の許可等を得ることが必要となります。(50基の原子炉が対象となる)。
(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律)
   平成25年7月から9月にかけて、 北海道電力、関西電力、四国電力、九州電力、東京電力5社から7原子力発電所14基について再稼動に向けて安全審査申請が提出されました。現在、原子力規制委員会による審査を実施しているところです。