平成28年第3回定例会本会議 平成27年度決算に対する会派意見


平成27年度決算に対する会派意見

 決算認定に賛成の立場から、意見と要望を申し述べます。

 昨年度の世田谷区ふるさと納税収支は約四十三億円の大赤字です。これは、区長が来年度四十三億円で二千二百人分の保育定員をふやすとしている予算とほぼ同額です。また、今年度、十五億円発行する区民公募債は、ふるさと納税で失われた区財政影響額十七億円の穴埋めにも足りません。ふるさと納税による財源の流出を防ぎ、地方の自治体と健全な競争関係を築くため、区民に賛同を得られるさまざまな魅力あるメニューを取りそろえるなど、早急に対策を講ずるよう、重ねて要望いたします。

 今定例会の私の主要テーマの一つは、障害者雇用の促進です。雇用は、全ての社会保障の根幹でもあります。区民の誰もが、たとえ今健康に働いていても、いつ、何どき、疾病や外的要因により障害を持つことになるかもしれません。また、誰しも老いることからは逃れられません。障害者に占める高齢者の割合は六八・七%にも上ります。

 そもそも公共としての自治体の大きな役割の一つは、セーフティーネットの構築にあると考えます。健康で働けるときには税金を納め、もし自分が働けなくなったときに、最後のとりでとして、公共が温かい手を差し伸べてくれる、そんな心豊かで希望の持てる社会を、納税者である住民の理解と協力のもと、さらに推し進め、実現していかなければなりません。また、それを支える公務員も、その実現に全力で取り組んでいただきたいと思います。

 今はやりの言葉で申し上げるならば、区長のリーダーシップのもとに、区民ファーストで、ワイズスペンディングに配慮しつつ、一体いつ、誰が、なぜそれを決めたのかといった説明責任をしっかりと果たすことのできる、甘えや油断のないガバナンスのきいた行政運営と、失敗を恐れず、全国の自治体に先駆けた施策の実現に向け、行政マン、行政ウーマンの皆さんがブルーオーシャンに真っ先に飛び込むファーストペンギン足らんことを望むものであります。もちろん我々議員もさらに変わらなければなりません。

 さて、弘法大師空海は、祈りなき行動は妄動であり、行動なき祈りは妄想であるとの信念から、水なきところに池を掘り、橋なきところに橋をかけ、道なきところに道をつけ、食の乏しき者には食を得る方法を教え、病む者のために良医となられたとのことです。福祉社会実現に向けた源流は、はるか平安の世から続いています。

 我が世田谷区が全国の自治体に先駆けて、先頭に立つ気概を持って、全ての施策に全職員が一丸となって取り組んでいただくことを希望して、賛成の討論といたします。