「議員になれれば…」 衆院選落選組のくら替え候補、多数参戦へ?



今日4日に公示される参院選では、昨年12月の衆院選で落選し、「くら替え」を狙う前衆院議員25人が立候補を予定している。参院は職を失った元議員の受け皿になっている半面、「ねじれ国会」を背景に党利党略が優先されているとの声もある。参院不要論が現実味を帯びる中、有識者は「今回は参院自体の存在意義も問われる」と指摘している。

 「千葉では支持が得られなかったが、全国から支援者が集まった。この支持の輪を生かすにはむしろ参院比例の方がいい」

 生活の党から比例代表で立候補予定の三宅雪子氏(48)の陣営関係者は胸を張る。民主党が政権交代を果たした平成21年の衆院選の群馬4区で初当選。しかし、民主離党後の前回衆院選では野田佳彦前首相(56)への「刺客」として千葉4区から立候補したが、落選していた。陣営関係者は「閣僚になりたいわけでなく、政策を実現したいだけ」と参院選に出る意味を強調する。

 前回衆院選では自民、公明両党が圧勝したことを受け、野党で多くの落選議員が生まれ、民主、日本維新の会、みんなの党、生活、みどりの風、新党大地の前衆院議員が参院選への「くら替え組」となる。

 こうした状況に対し、首をひねる有権者もいる。神奈川県大和市の女性会社員(31)は「衆院がダメなら参院へ、では印象がよくない。国会議員になれればそれでいいのかと思ってしまう」と話した。
一方、「ねじれ国会の中で党利党略が優先されている」と指摘するのは、衆院選落選後に民主を離党した高井崇志氏(43)。今回の参院選では岡山選挙区から無所属で立候補する予定で、「無所属の立場で現状を変えたい」と有権者に訴えるという。

 政治評論家の屋山太郎氏は「そもそも参院の本旨は衆院をチェックすることだが、ねじれ国会のもとで参院が衆院での恨みを晴らしてやろうという場になっている。参院が政策を議論する場になっていない」と述べた。その上で「政局そのものに終始する今の参院なら必要ない。当選した議員が制度を変えようと努力するしかない」と話した。

 駿河台大学の成田憲彦教授(67)=政治制度論=は「そもそも現行憲法では参院の存在意義が明確でない。制度上最大の問題なのに議論がなかなか深まらない」と、参院制度改革の必要性を訴えている。